2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ビッグ・チャンス

戯曲の映画化ってことで、ホテルの一室を舞台に三人のビジネスマンが喋りまくるだけの地味な映画。なのだが、その三人の内の二人はケビン・スペイシーとダニー・デビート。当然、面白かった。素晴らしい。残りの一人は若手のよく知らない奴。 キリスト教文化…

パルプ・フィクション

ストーリーはあってないようなもので、ノリを楽しめるか否かが勝負みたいなとこのある映画。登場人物たちがずっと会話してるだけなんだけど、台詞回しが楽しくて退屈せずに観れる。それでいて、主役のジョン・トラボルタが殺されるときはあっさりと台詞なし…

アバウト・シュミット

“チャイルドリーチ”の子供に向けてのみ本音を吐露するジャック・ニコルソンは、キャバクラ嬢相手に愚痴を言うオトーサンと一緒だ。実体よりも良く見られたくてハッタリの嘘をつくところまで一緒。 自分を持ち、他人と関係を結ぶことの大変さを描いた作品でし…

ブレインデッド

苦手なスプラッターホラーを敢えて見てみる。敢えてチャレンジするのが素敵やん? というか、オバカなスプラッターを楽しめる素養が自分にはある、と前から思っていたんで思い立ったが吉日、意を決して見てみた。 勇気を出した甲斐があったというもの、想像…

下妻物語

すごくよかった。 テロップ挿入や、超細切れのカット割りなどの一見奇をてらったように見える演出は、17歳の少女の主観を映像化したものだ。スケール感はなくなるが、退屈せずに見れてよろしい。 田舎の風景を総天然色で描く色彩感覚も素敵。 ヤンキーとファ…

レオン 完全版

リュック・ベッソンが己の理想の恋愛を描ききった。自分は社会のしがらみからは自由で、浮き世離れした職業に就き、経済的に自立できていて、生活に困ることのないクールな存在。彼女はおかっぱで、折れそうなほど細い脚をしていて、過去に不幸を持ち、しっ…

フォーン・ブース

主人公は電話ボックスから一歩も動かないままのワン・シチュエーション・ムービー。設定が設定だけに81分の尺の短さは良かった。最後までテンションを保ってて楽しめた。 ワイプを多用した画面構成は安手のTVドラマを思わせるB級な印象を受けた。せっかくの…

雨あがる

あー、ミスった。完全に見方を間違えた。これは日本酒でもちびちびやりつつ、ゆったりとした気持ちで見るべき作品だったのだ。「スクリーム」を見た直後にビデオデッキに放りこむような作品ではなかった。拙者のミステイクなり。忙しない見方をした結果、す…

スクリーム

怖くないしつまんなかった。 既存のホラー映画をオマージュにしたメタ映画。“「すぐ戻る」という台詞は命取り”などとホラー映画のお約束を語って、それを笑いとばす態を取っているのだが、“俺はそれを知ってるぜ”という笑い(パロディ作品にありがち)はちっ…

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン

お茶目な詐欺師と、仕事一本やりのFBI捜査官。ルパンがレオナルド・ディカプリオで、銭形のとっつぁんがトム・ハンクス。ピンクパンサーのクルーゾー警部の方が近いかも。いや、トムとジェリーかも。ともかくそんな感じのスタイリッシュコメディ。犯罪者の実…

土曜ワイド劇場「交渉人」

TV

これまた交渉人。 前に読んだ五十嵐貴久の原作小説が面白かったので見てみた。けっこうストーリーがアレンジされていて、ラストなんてかなり変わっていた。が、それよりも絵の安っぽさが気になってストーリーどころではない。23日に「半落ち」が土曜ワイド劇…

交渉人

またスペイシー出演作品。 熱い正義漢であるサミュエル・L・ジャクソンと、クールにビジネスをこなすケビン・スペイシー。口八丁手八丁な二人の切れ者刑事が、無線でやりとりしつつ所轄署の悪を暴いていく。 DVDパッケージに「IQ180同士のかけひき」なる惹…

ザ・プロデューサー [DVD]

キャスティングがよくわからん。体を売って出世街道をひた走った女が全然セクシーじゃないという超凡ミスを犯してるので、主役にケビン・スペイシーを起用した大殊勲も、その実、ラストがどんでん返しだからとりあえず彼を使っとけ、みたいな浅い理由なんじ…

アイデン & ティティ [DVD]

むぐうううううう……。テーマ、題材は名作「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」と一緒なのだ。ロックを通じて自身を確立していく男の旅。俺の大々々好物ジャンルだ。なのに、この表現の稚拙さたるや……。 なんで最後MCでうだうだと自分を語るの? アイデ…

テキサス・チェーンソー

まず結論を書くと、全然怖くなかった。 それでもなんやかや書いていくとすると、ドキュメンタリータッチの出だしはドキドキしてよかった。さらに序盤の、自殺した少女の頭の中をすり抜けるカメラワークはかっこよくて興奮した。マーカス・ニスペル監督はミュ…

ミッドナイト・ラン

BSでやってたのを見る。 おおお、面白い。軽快なテンポでハラハラアクション、ゲラゲラユーモア、ウルウルヒューマンドラマ等の正統派娯楽要素をぎっちり詰めこんだロードムービー。「ビバリーヒルズ・コップ」のマーティン・ブレスト監督なのね、納得の面白…

ビッグ

まだ12歳のわんぱくジョシュが、突然ひょんなことから体だけ大人になってしまったからさあ大変!? 抱腹絶倒間違いなし、ドタバタコメディのはじまりはじまり〜! なわけだが、無粋な私めにはイマイチでした。 大人にとって自分が子供の頃をリアルに思い出せ…

スティル・クレイジー

なにはなくともバンド青春モノである。このジャンルには弱いのである。理屈抜きで燃えるのである。 青春モノといっても、この映画の登場人物は中年ばかり。だがそれでもみんな青春していた。なぜかと問うならば、この物語の題材がロックバンドだからだーッ!…

スターシップ・トゥルーパーズ

うわ、ぐっろ。ポール・バーホーベンらしさ炸裂、超グロい。でも面白かった。ジャンクフードの魅力。 いうなれば明るい戦争モノ。クセになりそうなインチキ臭さを漂わせつつ、ちゃんと青春時代の雰囲気を伝えている。戦場だろうがなんだろうが、若者は明るく…

半落ち

水曜プレミアで見る。 キャストは豪華なんだが、カメラワークとか映像に工夫がなくて安っぽく見えた。土曜ワイド劇場に間違えてギャラの高い人たくさん呼んできちゃいました、的なね、感じよね。土曜ワイド劇場・ザ・ムービー。 演出面でも、たっぷり間を取…

息子のまなざし [DVD]

主人公と少年が新たな精神的地平で日常生活を始める、ってとこでズバン! と映画は終わる。この終わり方ものすごくかっこいい。かなりの衝撃を受けた。最後のスタッフロールまで一切音楽ナシ。この硬質さ、たまらん。超ハードボイルド。好きです。 ひたすら…

マッハ!!!!!!!!

ストーリーや演出は古臭いがそんなのどうでもいい。トニー・ジャーかっくい〜! この映画のキャッチコピーはこうだ。 「一つ、CGを使いません!」「二つ、ワイヤーを使いません!」「三つ、スタントマンを使いません!」「四つ、早回しを使いません!」「五…

CUBE キューブ

登場人物はわずか6人なのだが、6人ともうざい。 特にヘレンと警官がうざくてたまらない。終盤でようやくヘレンが死んだときは快哉を叫んだ。 説明なしにいきなりドラマの中にぶちこまれる導入部は良かったけど、あとはきつかった。奇抜な設定とそれを生かす…

白い恐怖

やっぱヒッチコック洒落てる。現代のサイコ・サスペンスを見てるから、この時代のものをサスペンス要素で楽しむには少し辛くて、ストーリーに惹きこまれはしなかったものの、雰囲気と白黒ながら綺麗な絵で楽しめた。 イングリッド・バーグマンの真面目そうな…

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか

その人の笑いのセンスはその人の抑圧の強さと深く関係している。 抑圧の強い人間が、強い抑圧をぶち破って作った創作物は名作と評されることがある。 ではそれらを名作と評したのはいったい誰かというと、その道の権威である、抑圧の強い年寄りたちが決めた…

グラディエーター

金曜ロードショー録画したのを家のちっこいテレビで見ても、魅力の伝わってきづらいスペクタクル映画でした。どんな壮大な映像を見ても、CGなんだろうなあ、という冷静な感想しか抱けなかった。 ストーリーに特別なものはなかった。「アマデウス」に於けるサ…

お熱いのがお好き

おんもしれー。 絵の構図がどのシーンもオシャレで、ディズニーアニメのセンスを凝縮したようなかっこよさがある。ストーリーも完璧だ。素面じゃやってらんないようなふざけた展開なんだが、全員大真面目にやってるのがたまらなく良い。マリリン・モンローが…

花粉症が酷すぎる。点鼻薬を点しても鼻の奥にムズムズする感触が残る。マジ辛い。

フランダースの犬 [DVD]

きっとアニメのフランダースの犬の方が何倍も面白いぞ、と意地悪な気持ちで見始めた。見終わって驚いた。きっとそんな意地の悪さに罰が当たったのだ。まさかアニメの100倍つまらないとは思わなかった。いや、この表現はおかしい。アニメ版は面白いんだ。これ…

レイジング・ブル

デ・ニーロ・アプローチの神髄を見せてくれた作品。ミドル級ボクサーからデブコメディアンへの変化はすげえ。 すげえ。のだが、男の弱さ、というかダメ男のダメっぷりを有り体に見せつけてくるのには、ちょいウンザリ。嫉妬、猜疑に凝り固まった人間を、洒落…