ザ・チャイルド

 こえー。おもしれー。ヨーロッパのホラー映画らしい静謐な怖さがあった。
 不気味さ、恐ろしさの正体がなかなか明かされず、焦らしに焦らされるのが気持ちいい。現代のホラーからすると意味不明としか思えないカメラワークや、最後まで見ても、結局なぜこうなったのかがさっぱりわからないままなのも楽しい。主人公のおっさんが、死体発見等の恐怖に接した時ありえないほど冷静で、それでいて不自然じゃないのが怖い。

 計算の行き届いたきっちり構築された怖さではなくて非常に粗いのだが、それが逆に不条理さに拍車をかけてて見事に不快な作品になってた。すごくいい。